うのめたかのめかぼちゃのめ

今までフェイスブックに書いていたものも混ぜたり

美) ヴァロットン展 三菱一号館美術館

書き溜めていたものの。
 
 
ちょちょっと時間があったので冷たい炎の画家、ヴァロットン展に行ってきました。
行く前は冷たい炎の意味が全然分からなかったのですが、なるほど〜!絵に温度が全く感じられないものばかりで、人の絵でさえも無機質なものとして描かれています。そして全体的に青っぽい。
 
看板にもなっている「ボール」
女の子がボールを追いかける様子を上から見た絵なのですが、実物はそんなに単純じゃなかった。
奥の方に大人が2人、親?だとしたらあまりにも遠い距離。木の影も女の子に迫っているようで怖かった。女の子は何かから逃げてる?
 
↑これを書いた後に、美の巨人でボールについて特集されていました。
女の子は上からのアングル、大人達は横からのアングルで書かれている
木の陰が大人になることの煩わしさや苦しさを表していて、それに飲み込まれないように逃げる少女、との説もあり。
少なくとも私は、大人になることってそんなに悪くはないと思っているのだけど…甘いのかなあ
 
「夕食、ランプの光」
団欒の絵はずが冷え切ってる!調べてみるとヴァロットンは妻の親族とうまくいかなかったらしい
それをこの絵に投影していると考えれば、納得できます。
 
言い方を悪くするとベタ塗りのヴァロットンの絵は、それでいてものすごく繊細な色づかいで、不安な安定感と言うべきなのかな、そんな印象でした。
 
私はヴァロットンの色を使った絵よりも、版画の方が好き!
街並みや家具などはとても精巧なのに、顔がシンプルなものもあり、とても可愛らしかった。