うのめたかのめかぼちゃのめ

今までフェイスブックに書いていたものも混ぜたり

美) バルテュス展 三菱一号館美術館

こちらもFacebookより

 

「これは本当にスキャンダラスなのか? 」という不思議なキャッチコピー、
先日バルテュス展に行ってきました。行くつもりはなかったけれど、BSの番組を見ていたら気になってしまった!
入場制限されていたムーミン展ほど混んでいませんでした。

いやあ濃かった…禁断の世界を見てしまったようで、実のところいまいち絵を凝視出来ないまま見終わった印象。予習していなかったからなのですが

いくつか気になったものの感想!

「夢見るテレーズ」
大江戸線の乗り換え途中の広告などで散々見てきたけど、本物はじっくり見ることができなかった、チラッと見て「わ!ごめんドア閉めるね!」と言いたくなる感じでした

「地中海の猫」
ポーズが羽生くんの「へ」←二枚目の写真参照
猫の顔が狩猟本能丸出しでどうも怖い。

「鏡の中のアリス」
絵の中にどことは言えないですが補色があり、対比がきれい。ここまであからさまだともう逆に恥ずかしさはないです。モデルはどんな事を考えながら立っていたんだろう?

「おやつの時間」
可愛いタイトルに反して、色が暗い。自然光だからこそなのかな?
カーテンをめくってテーブルを覗く女の子、なぜそんなにつまらなそうな顔をしているの?見ていて不安になります。

猫、少女がたくさん出てくるバルテュスの絵画。それだけ聞くと微笑ましいけれど、よく言われるように猫がバルテュスを象徴していると考えると少しぞくっとします。この人の嗜好がわかってしまう。
光を研究していたことも良く分かるけれど、年を経るごとに少女の絵は妖艶に、風景画は洗練されていったように思いました。
好きなものをたくさん描くことができて良かったね…

あと、再現されていたアトリエが素敵でした。

ちょっと理解の範疇を超えていたバルテュス展でした。
でも好みの作家ではなくても、本物に触れるのはとてもいいものだと思います。

美) オルセー美術館展 国立新美術館

フェイスブックに投稿していたものをこちらにも貼っておこうかと思います。

 

素敵だった!この間、オルセー展@国立新美術館に行ってきました。美術館の雰囲気がかっこよかった。

事前に本を読んだりして真面目に美術展に行くようになったのは今年になってからなのですが、いよいよ好きな感じの絵とよく分からない絵がハッキリしてきた気がします。
今回は、リストの脇に思ったことを汚くメモしながら鑑賞してみました!より詳しく記憶に残ってすごくおすすめ

...

ここからは例のごとく備忘録です(’▽’)でももしこの後行かれる予定の方か行った方がいらっしゃったら、何かしら共感してくれたら嬉しいです〜
◎好きだと思った作品
•マネ「読書」
白の濃淡だけしか使われていないのに奥行きがものすごかった
•バジール「バジールのアトリエ、ラ•コンダミンヌ通り」
これは絵のタッチというより、当時の画家が集まっている様子に感動…
ブルトン「落穂拾いの女たちの招集」
右側で一本の落穂を拾ってる女性の膝の感じがリアルで、そのままこっちに歩いてきそうだった、あと夕方の空がきれい
•トロワイヨン「セーヌ河畔のブドウの収穫」
空!こんな空が毎日見えるところに住めたらいいなあと思った
•カイユボット「床に鉋をかける人々」
今回のお目当て!床のてかり方の表現はぞわっとするほど。後ろの窓からさしこむ光が床にうつる様子はあんまりにも美しい、でもなんでこんな場面を切り取って書いたんだろう
あとカイユボットのサインがかわいい
•モネ「かささぎ」
雪の絵は何枚かあったけれどこれがぴかいち
ルノワール「イギリス種のナシの木」
実体がよくつかめない美しさ、こんな色に囲まれて過ごしたい
•モネ「アルジャントゥイユの船着場」
これを見るのは2回目、すごく嬉しかった 本当に好きだ〜
シスレー「洪水の中の小舟」
シスレーの描く雲が超かわいい!
•モネ「ゴーディベール夫人の肖像」
人物画もやっぱりモネが好き、ドレスのシュリシュリ感がすごく分かる
•マネ「アスパラガス」
絵よりもエピソードにほっこりした

◎よく分からないというか、ついつっこんでしまう作品(ごめんなさい)
•モロー「イアソン」
顔が虚無、なぜか下で鳥が死んでる、後ろの蛇みたいなやつ何だろう
セザンヌ「牧歌」
なにが牧歌なんだろう?
セザンヌ「レスタックから望むマルセイユ湾」
遠くからみたらすごく良いのに近づいたら全然分からなくなってしまった
セザンヌ「スープ入れ」
スープ入れがごつすぎないか?
•モネ「草上の昼食」
うーん、ちょっと大きすぎて私の好きな感じではなくなっちゃった
•マネ「夫人と団扇」
夫人の顔が、だめよーだめだめ、の人にそっくりですごく怖い!

要は印象派の絵からだんだん抜けて行ったセザンヌの画風が気に入らないのではないかと思い始めました。

そしてなんだこれ?と思っていたモロー「イアソン」ですが、

怪物(下に倒れている)を倒したイアソンと、彼に恋心を抱くメディア王女を描いたらしいと分かりました。だから彼はこんなにドヤ顔なのか。

美) ヴァロットン展 三菱一号館美術館

書き溜めていたものの。
 
 
ちょちょっと時間があったので冷たい炎の画家、ヴァロットン展に行ってきました。
行く前は冷たい炎の意味が全然分からなかったのですが、なるほど〜!絵に温度が全く感じられないものばかりで、人の絵でさえも無機質なものとして描かれています。そして全体的に青っぽい。
 
看板にもなっている「ボール」
女の子がボールを追いかける様子を上から見た絵なのですが、実物はそんなに単純じゃなかった。
奥の方に大人が2人、親?だとしたらあまりにも遠い距離。木の影も女の子に迫っているようで怖かった。女の子は何かから逃げてる?
 
↑これを書いた後に、美の巨人でボールについて特集されていました。
女の子は上からのアングル、大人達は横からのアングルで書かれている
木の陰が大人になることの煩わしさや苦しさを表していて、それに飲み込まれないように逃げる少女、との説もあり。
少なくとも私は、大人になることってそんなに悪くはないと思っているのだけど…甘いのかなあ
 
「夕食、ランプの光」
団欒の絵はずが冷え切ってる!調べてみるとヴァロットンは妻の親族とうまくいかなかったらしい
それをこの絵に投影していると考えれば、納得できます。
 
言い方を悪くするとベタ塗りのヴァロットンの絵は、それでいてものすごく繊細な色づかいで、不安な安定感と言うべきなのかな、そんな印象でした。
 
私はヴァロットンの色を使った絵よりも、版画の方が好き!
街並みや家具などはとても精巧なのに、顔がシンプルなものもあり、とても可愛らしかった。