うのめたかのめかぼちゃのめ

今までフェイスブックに書いていたものも混ぜたり

美) チューリヒ美術館展 国立新美術館

11月のおわり頃かな、チューリヒ美術館展!

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セガンティーニ、モネからシュールレアリスムまで。

見たまま感じたままを描こうとした印象派から、見たまま感じたままを角度ごとひっくり返して作り上げたキュビズム、なにがどうなってしまったのか深層心理を描こうとしたシュールレアリスム

 

<予習>

個人的にちょっと、というかとても苦手なキュビズムとシュールに触れていくのを今回の目的として、予習していきます

 

1.まずキュビズム。創始者はピカソです。

割とやばめな画家マティスが、ピカソアビニヨンの娘たち を見て怒ったというのだから、相当やばい。

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そしてピカソとその仲間達は、新印象派の人たちが始めたアンテパンダン展覧会に出展を始めます。

((その後仲間達から抽象絵画ダダイズムが派生していきます。ダダイズムは芸術に思想をブレンドしたものなのですがこれまたやばい。便器に細工をして泉というタイトルをつけてしまうのだから、もう理解の範疇を超えます))

 

実際キュビズムがどういう絵かというと、ピカソのような絵ということなのですが、あれはぐねぐね描かれていると見るよりも、しっかりとパーツごとに追いかけるのが良いらしいです。

ピカソと一緒に歩きながらモデルを見る感じ。

 

2.そしてシュールレアリスムフロイト精神分析に基づいた絵画です。ダリやキリコ、マグリット(ちなみに今国立新美術館に行くとマグリット展とルーブル同時に楽しめちゃう!わくわく)。無意識を意識して描く。というスタンスらしいです。それで顔にリンゴがめり込んでいる絵を描けるのだろうか…

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3.ナビ派について ヴァロットンが有名。ヴァロットンについては記事を書いていたような

ナビ派印象派に反対めの位置にいます。

なんとなく赤っぽい木があったら、真っ赤な絵の具をべたーっと塗っていこう!そんな感じで全体を整えていこう!みたいな、点描画の人たちが見たら卒倒してしまうような絵を描きます。

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4.象徴主義セガンティーニホドラー

象徴主義19世紀末のヨーロッパに旋風を起こした文化のムーブメントです。美術界では、ナビ派どころでなく印象派と対立した人たち。見たまま描く事はナンセンスだという意見です。一番有名なのはモローかなあ。一気に神話チックになります。イアソンと、出現という絵が有名。首プカー

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セガンティーニ印象派っぽさが少し残った絵を描きます。題材がアルプス周辺なので、ずるいな〜。綺麗に見えるにきまってるな。

ホドラーは、ホドラー展が前にあったのでご存知の方も多いかと思いますがパラレリズムの先駆者です。

似た形を一定の間隔で置いていく彼独特の絵が生まれます。うーん、おとなしくアルプスを描いている方が好きかなあ、私は…

 

5.ココシュカ

かなり苦手!やっぱりどこかおかしい人の絵は怖い…

ココシュカは惚れた女性の等身大の人形を連れ歩いていたんだって。ひえっ

 

 

<実習>

 

モネ 睡蓮の池、夕暮れ

大!!!6m×2mの迫力!有名な睡蓮とおもむきが違うのは、モネがこのとき殆ど視力を失っているから。見る側も焦点を合わしにくくも、暗くて真ん中が明るい絵は、なんとなくモネの集大成のような木もします。

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で、世界地図っぽく見える説も確かに分かる気がします。実際に真ん中のオレンジ色は水で、脇は葉っぱなのだし。

 

モネ 国会議事堂

二三回は見ているかも。いつ見てもぽっとなります。太陽の上が明るい感じが見事に水面にも写っている。

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ゴッホ サント=マリーの白い小屋

地中海に憧れたゴッホの喜びがわかる絵

 

ムンク ヴァルトマン博士の肖像

真ん中に人という構図は叫びに似ているけれど、なんだこれは全然奇妙じゃないなあ、と思ってしばらく見ていると、やっぱりなんだか不安。

背景の塗られ方にゆがみがあるからなのかなあ…。

 

ピカソ ギター、グラス、果物鉢

キュビズムど真ん中。ギター、グラス

こう見るの??

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セザンヌ サント・ヴィクトワール山

や!かなり有名なこれに出会えるとは。セザンヌはりんごをよく描く構図オタクという感じ。この絵にも構図的にとってもよく考えられた部分がたくさん。パッチワークのようで丁寧に塗られた山と平地は、その部分の重みが計算されているよう。

 

ココシュカ アデルの肖像

ああ、お人形のモデルになった方の…おそろしや

 

クレー スーパーチェス

ただのチェックとか言ってしまってはいけないのかな

モンドリアン 赤、青、黄のあるコンポジション

これかーという感じ。感じるも何も…確かにとっても整ってはいる。

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イッテン 出会い

なんだか色彩論の標本のようなものらしいです、とりあえず、とても綺麗。

中心がパステルになっていくんだな〜。

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ダリ バラの頭の女

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前にダリを見たときに、本当に不気味で怖くて、あまり近寄りたくなかったのだけど、これはグロくないから、じっくり見ると意外とかわいらしいかも。

何が言いたいのか、何時なのか、どこなのかという論理的な部分はいっさい排除されている世界。

 

<復習>

ピカソのわけわからない感じをしっかりと理屈で追いかけられたこと

シュールレアリスムってやっぱり訳分かんないな!と再確認できたこと

それでもダリ(グロくはないやつ)に対する苦手意識が消えたこと

どうしたって理解できない絵もあるなということ(ココシュカなど)

 

収穫の多いものとなりました。

モネやセザンヌが、私が好きな雰囲気の絵と今回の展覧会をつないでくれていた感じ。私は健全な絵が好きです!

やっぱりモネの国会議事堂が一番かなあ〜。

 あ、今回はもちろん噂の楽しいクッキーを買って帰りました。

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